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4月2日(木)、参議院議員会館講堂にて、ハイブリッド形式の「いのちのとりでを守る 新たな一歩 キックオフ集会~司法軽視の再減額処分に1万件の審査請求を!~」開催

2026.4.11

4月2日(木)、参議院議員会館講堂にて、ハイブリッド形式の「いのちのとりでを守る 新たな一歩 キックオフ集会~司法軽視の再減額処分に1万件の審査請求を!~」開催|いのちのとりで裁判全国アクション

会場には156人、オンラインでは218拠点の参加がありました。今回も、国会議員や多くのマスコミ、ネットメディア記者が駆け付けました。

今回の集会は、厚労省が最高裁判決を受けて行う追加給付、特別給付の内容と問題を理解し、追加給付に対する1万件の審査請求を呼びかけることを目的に開催したものです。事前案内期間が短かったにもかかわらず多くの方が集まり、集会を通じて新たな審査請求を行うための連帯を深めました。

司会は、共同代表の雨宮処凛(作家・活動家)さん。

開会の挨拶は、共同代表の吉田松雄さん(全国生活と健康を守る会連合会会長)。厚労省による追加給付は、生活保護利用者にはほとんど知られていない問題がある。生健会などに入っていない生活保護利用者に、最高裁判決の成果として支給されることを理解してもらい、また追加給付を受け取るように勧めていることが紹介されました。

基調報告「“いのちのとりで裁判”第2ラウンドの闘い 追加給付から審査請求運動へ」

4月2日(木)、参議院議員会館講堂にて、ハイブリッド形式の「いのちのとりでを守る 新たな一歩 キックオフ集会~司法軽視の再減額処分に1万件の審査請求を!~」開催|いのちのとりで裁判全国アクション

事務局長の小久保哲郎弁護士が、基調報告を行いました。2025年6月27日最高裁判決の概要、厚労省内に設置された専門委員会の議論を振り返り、厚労省が行う特別給付と追加給付について、それぞれどの様な内容で、どのように給付されるのかを説明しました。原告と原告以外の生活保護利用者、保護を廃止されている者により、支給される時期や給付内容が異なること、提出資料も煩雑であることが、具体的に説明されました。

2月20日の社会・援護局長通知で、原告については、判決が確定しない限り追加給付がされない方針が示されたことから、3月24日に厚労省交渉を行ったところ、訴訟で争われていない期間については、判決が確定している原告と同様に先に支払われることを確認しました。しかし、そのとおりにしない自治体もあるので、運用を確認して是正を求めていく必要があります。

原告のあと、原告以外の生活保護利用世帯、その後に夏ころから生活保護廃止世帯への追加給付が始まるはずです。ただし、保護廃止世帯は申出が必要で、申出の手続書類もかなり複雑なので、さまざまな問題が生じることが予想されます。周知が十分になされるのか監視し、これも、問題が生じれば是正を求めていく必要があります。

追加給付は、本来、厚労省が支払わなければならない額の一部にすぎません。追加給付について、全額支給を求めて、新たに1万件の審査請求運動を起こすことが呼びかけられました。全国に先んじて、大阪では5月13日(水)午後に集団審査請求を行うこと、そして5月14日(木)に全国一斉電話相談会を開きます。

最後に、朝日訴訟原告の朝日茂さんの「権利は闘う者の手にある」という言葉を紹介し、今こそ当事者・弁護団・支援者は、三位一体の団結を大切に育て、闘いの第2ラウンドに進もうと呼びかけました。

保護費の追加給付や原告への特別給付の具体的な内容や手続きについては、小久保哲郎弁護士の基調報告資料をご覧ください。

いのちのとりで裁判全国アクション 小久保哲郎弁護士「“いのちのとりで裁判”第2ラウンドの闘い 追加給付から審査請求運動へ」

原告・支援者からの発言

4月2日(木)、参議院議員会館講堂にて、ハイブリッド形式の「いのちのとりでを守る 新たな一歩 キックオフ集会~司法軽視の再減額処分に1万件の審査請求を!~」開催|いのちのとりで裁判全国アクション

大阪の原告・山内一茂さん
13年前の裁判を始める時、自分だけの問題ではないと立ち上がりました。原告とそれ以外の保護利用者を分けることに腹を立てています。原告への特別給付は贈与だということにも、納得できません。年に1回、障害者が集まる大会に行くことを楽しみにしているが、生活が厳しくなる中で、これまで以上に500円貯金など節約せざるをえない。このままでは闘いをやめるわけにはいかないです。

京都の原告・森絹子さん
何もわからないまま原告になり、裁判を通じていろいろな人と出会い、温かいつながりを感じています。大切に思うこと、感じられることがいっぱいあり、裁判をした12年は私の宝物です。最高裁でも勝訴しました。ところが原告と原告以外の補償が異なるとは想像もしていませんでした。原告になれない人のために闘ってきたのに。補償が部分的な支給に留まることや贈与だということが許せません。私は黙っていませんよ。不服申し立てをして、全額支給を求めます。これからも頑張りましょう。

北海道の保護利用者・市村忍さん
2009年4月から、母とともに生活保護を受けています。うつ病を患う中で、自力で保護申請に行きました。その後、生健会に入り、すでに行われている裁判を初めて知りました。これまで支援してきました。年々、保護費が減らされ、また物価高の影響で、生活のやりくりは大変です。このままでは生活が行き詰まる不安があります。国は、最高裁判決を無視し全額補償せず、誠意がありません。物価高が進むなかでも保護基準を上げる話はなく、賃労働ができない者は死んでも構わないと言わんばかりです。怒りと抗議の意をもって審査請求を行います。

愛知の原告・澤村彰さん
愛知は最高裁判決で確定しています。私は、厚労省の対応について、支給と呼ばず給付と呼ぶことのおかしさ、係争中の原告には給付が遅いことのおかしさ、審査請求をせざるをえないこと自体が、最高裁判決に従わないということでありおかしいと指摘します。こんなおかしいことが許されるのであれば、裁判所なんていらないでしょう。厚生労働省の補償がおかしいことを証明するために、もう一度、闘います。

神奈川の原告・高橋史帆さん
神奈川は、幸いにも2月に判決が確定しました。追加給付が始まっている方がいてほっとしています。しかし、まだ給付をもらっていない人は、いつになるのかと不安になっています。これは、判決が確定していない地域の原告も同じ思いです。こうやって人を分断する政策は許されないと思います。原告向けの審査請求勉強会をします。高市政権になって、生活保護者への誹謗が酷くなっているが、冗談ではないです。世界では戦争があり、国内も物価高で、生活が成り立たなくなります。ともに闘いましょう。

東京の保護利用者・川西浩之さん
原告とそれ以外の保護利用者を分けることは、生活保護法に違反します。今回の追加給付が決まるまで10年かかっていますし、全額補償を実現するためにこれから闘わなければならないのかと思うと、いつまで体力が持つかと思っている人が大勢いると思います。厚生労働省は、病気の人たちに早く死ねと言っているように思います。

愛知の支援者・榑松佐一さん
愛知は、最高裁で確定しています。ようやく最高裁で勝訴して、これで終わったと思ったらこんな事態になってしまいました。それでも、頑張ってくれた原告と弁護団に感謝するために、3月27日に十年のまとめの会を開きました。その上に、新たな闘いをはじめ、相談会の準備もしています。全国の皆さん、これからも一緒にお願いします。

大阪の支援者・雨田信幸さん
大阪は、最高裁で確定しています。新たな審査請求については、3月28日に事前学習会を開きました。100名を超し、熱気にあふれました。昨年12月に「もう、しんどい」と言われていた原告の方は、「皆が頑張るのであれば、やっぱりおかしいので審査請求に参加する」と明言してくれました。支援者としては、一人ひとりの思いに寄り添い、やっていこうと思っています。具体的には、5月13日に原告の一斉審査請求を予定しています。事務所に、保護利用者から追加支給はいつになるのかと問い合わせが来ます。相談してきた方が「結局、国は私達を差別しているんですよね」と言われました。改めて言います。黙ってへんで、これからも!

神奈川の支援者・峯松益幹さん
高裁は確定していて、給付が始まっています。支援者は、原告1人ひとりに寄り添うこと、行政との交渉に力を入れることを決めました。横浜市では独自の相談機関をつくること、神奈川県は臨時職員を雇うことを確認しています。市議団とも話をしていますが、資料保存や、効果的な宣伝でもれなく給付が行われること等を求めています。あわせて保護課の職員の労働強化につながらないようにもお願いしています。第二ラウンドのたたかいは、さらに運動を広げていきたいと思っています。

石川県の支援者・武田仁さん
高裁で確定しています。3月31日付で、金沢市福祉事務所長名で追加給付決定通知書が届けられ、入金を確認しています。特別給付金は3月末までに入金されるという話でしたが、まだ確認できていません。原告以外は、6月頃に追加給付が出ると聞いています。金沢生健会と人権を主張するいしかわの会は、新たな審査請求に取り組むため、学習会を行いました。共に頑張りましょう。

連帯メッセージ・新里宏二弁護士(優生保護法訴訟弁護団共同代表)
優生保護法訴訟の場合は、最高裁の判決をふまえて制度を作りました。まだまだ支給決定された方は少ないのですが、こども家庭庁と連絡を取りながら進めています。対照的なのは、この生活保護問題です。どこに根本的な問題があるのだろうか。生活保護に対する差別です。それが現在の理不尽な対応につながっています。生活保護利用者の生活苦を理由とする自殺が令和7年は150人と令和4年の倍近くに増えています。私達の運動は裁判を勝ち切るだけでなく、利用者目線での生活保護制度を作っていくことです。皆で闘っていきましょう。

まとめの挨拶 ~「厚生労働省8つの大罪」

4月2日(木)、参議院議員会館講堂にて、ハイブリッド形式の「いのちのとりでを守る 新たな一歩 キックオフ集会~司法軽視の再減額処分に1万件の審査請求を!~」開催|いのちのとりで裁判全国アクション

共同代表の尾藤廣喜弁護士が、「厚生労働省8つの大罪」をかかげ、まとめの挨拶を行いました。

第1は、「まずは、謝罪を」が実行されていないことです。

第2は、「行政」による「司法」の無視です。最高裁判決で取消訴訟判決を受けたにもかかわらず、紛争の一回的解決に反する対応をしています。法曹界から批判が出ています。なによりも三権分立を無視する事態であり、これは民主主義のあり方が問われています。

第3は、対応策の策定経過の不当性です。本来の基準部会の意見を聞いていません。

第4は、原告間そして原告と原告以外の当事者間で差別を持ち込み、分断を図ろうとしていることです。明らかに、生活保護法の無差別平等の原理に反します。しかも原告への特別給付金は、贈与だとされています。私達は、贈与を求めて裁判を闘ってきたのではありません。当然、回復すべき基準の回復を求めて闘ってきたもので、敗訴した国から贈与を受けるいわれは全くありません。原告は、自分たちだけの被害回復を求めたのではありません。原告だけが特別な給付を受けて足りるというとは思っていない。全ての保護利用者に同じ額を給付すべきです。厚生労働省は敗訴したにもかかわらず、原告にはお金だけ渡しておけばよいだろう、原告以外は裁判をしなかったのだから半分でいいだろう。行政がこんな倫理性でよいのか。給付する側のモラルハザードです。これがこの問題の本質です。

第5は、「消費者物価指数以外の指標」=「消費実態」を反映した数字の根拠自体が不明なことです。

第6は、最高裁で違法とされた処分の決定経過の究明がなされていないことです。値切られたとはいえ、2000億円もの給付しなければならない行政とはどういうことか。そんなことをした誰一人、責任をとっていない。生存権を侵害された人々への謝罪もない。給付すれば終わりで、許されると思いますか。

第7は、再発防止策の提案実行がなされていないことです。これだけの歴史的敗北をした行政ですから、普通なら再発を防止し改善策を練るのが当たり前です。厚生労働省は全く考えていません。これからは基準部会にかけるというだけ。それも、厚生労働省のお気に入りの委員に代わっている基準部会にです。当事者参加をして、透明性を確保するやり方をとらないと、根本的に問題は解決しません。

第8は、「生活保護法」を抜本改正することです。このようなことが起こったのは、権利性が確立していないからです。水際作戦等で給付制限がなされていること、名前自体が生活保護法になっていること等から、「生活保障法」に変えるべきです。厚労省はそんなことを検討したこともありません。

朝日訴訟原告の朝日茂さんは、非常に優れた人で英雄ですし、敬意を表します。しかし世の中のすべての人が朝日さんになることはできません。普通の当事者が普通の運動をして生活保護制度を変えようとしています。1人の1000歩よりも、1000人の1歩です。今、1万人の審査請求をしようとしています。1万人の1歩、2歩を進めましょう。

いのちのとりで裁判全国アクション 尾藤廣喜弁護士まとめの挨拶「厚生労働省8つの大罪」資料

国会議員からの応援発言

国会議員の方々からも、厚生労働省対応を批判し、国会審議でも一部補償対応を撤回させるよう尽力する旨の熱い応援メッセージが続きました。

ご発言いただいた方は、次の通りです(発言順)。
共産党・辰巳孝太郎議員、社会民主党・ラサール石井議員、共産党・山添拓議員、社会民主党・福島みずほ議員、立憲民主党・打越さく良議員。

れいわ新選組・天畠大輔議員はメッセージを寄せてくださり、傍聴したり、資料を取りに来た議員秘書の方々もたくさんいらっしゃいました。

関連報道

集会終了後、引き続いて記者会見を開きました。多くの記者から熱心に質問が出て、翌日からの報道につながりました。以下、一部を紹介します。

「いのちのとりで」を守る新たな一歩 最高裁判決後の生活保護再減額処分に審査請求呼びかけ | 生活ニュースコモンズ

生活保護訴訟の対応、検証生かされず? 法学者100人超も批判 | 毎日新聞

生活保護「再減額」で再度の集団訴訟へ 「1万件審査請求」呼びかけ:朝日新聞

生活保護引き下げ分の全額支給見送り 原告と弁護団が撤回要請 | NHKニュース | 厚生労働省

生活保護費、3カ月以内に審査請求を 「引き下げ違法判決」を受けた補償なのに再び「減額」されている:東京新聞デジタル

生活保護“減額”最高裁で敗訴も…追加給付額を「値切る」厚労省 原告ら再提訴に向け1万件の「審査請求」開始 | 弁護士JPニュース

生活保護“減額”最高裁で敗訴も…追加給付額を「値切る」厚労省 原告ら再提訴に向け1万件の「審査請求」開始(弁護士JPニュース) - Yahoo!ニュース


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