2026.1.27

2025年11月21日に厚労省が発表した最高裁判決への対応策は、判決で違法とされたデフレ調整に代えて別の理由で再減額改定を行い、原告についてのみ「特別給付」で再減額分を穴埋めするというものでした。最高裁判決を矮小化する対応策に対しては、司法軽視であるとして法律家から続々と批判の声があがっています。
2025年12月8日には、法学研究者による緊急声明が出されました。わずか3日間で123名もの法学研究者が賛同しています。12月9日、厚生労働省と原告、弁護団との協議の場で提出されました。
年をまたいで、2026年1月15日には、弁護士有志一同による「国及び厚生労働省に対し、生活保護費の減額処分を取り消した最高裁判決に従い、全面的な補償措置をすみやかに実施することを求める弁護士共同声明」が公表されました。
日弁連元会長11名、元事務総長5名、元副会長116名が呼びかけ人となり、報道発表時で賛同者は1254名に及びました(その後、賛同者は1300名を超えています)。
■https://barstatement2025.jimdofree.com/

1月15日、この声明は、村越進元日弁連会長から鹿沼均厚生労働省社会・援護局長に手渡されました。その際、村越弁護士は、行政が最高裁判決に従わないということは、法の支配と三権分立に抵触する大問題である旨を述べ、国の「対応策」を撤回し、最高裁判決に従った全面的な補償措置をすみやかに実施することを要請しました。

その後、村越弁護士、中本和洋元日弁連会長らが記者会見を行い、多くの報道につながりました。(各種報道については以下のリンクをご参照ください。)
1月23日には、日本弁護士連合会も、「最高裁判所判決を受けた厚生労働省の対応策の撤回と全ての生活保護利用者への全面的な補償措置等を求める会長声明」を公表しました。
■https://www.nichibenren.or.jp/document/statement/year/2026/260123.html
多くの法律家や法律家団体が次々と批判の声をあげているのは、今回の国の対応策が司法を軽視し法治主義を瓦解させかねないことに対する危機感のあらわれといえます。