2017.06.09
6月1日、「いのちのとりで裁判全国アクション」は、国会内で第2回総会・記念集会を開きました。全国から原告を含む140名を超える参加者があり、民進党、共産党、自由党の国会議員も連帯の挨拶に駆けつけました。
総会では、活動報告と会計報告、方針案、役員体制案、予算案などを採択しました。
記念集会では、小久保哲郎事務局長の基調報告の後、基調講演で花園大学・吉永純教授が、基準部会がこの夏、有子世帯加算の検討(ターゲットは母子加算)、就労支援の検証などを行い、秋の来年度予算編成に間に合わせていく計画だろうと指摘しました。
子どもの貧困など、生活実態との矛盾は激化していくと思われ、社会保障の切り捨て政策に真っ向から勝負していく必要がある。そのためにも、給付型奨学金制度創設の運動で300万の署名を集めたように、世の中を騒然とさせる動きを作る必要がある。現在、弁護団300人が結集し、有力な学者意見もまとまってきているので、裁判で勝利するために力を合わせていこうと述べました。
続いて、お2人の原告からお話があり、千葉県と神奈川の原告からは、生活は貧しいけれど心まで貧しくはない。しっかりと人間として生きていきたい」との発言がありました。
シンポジウムで佛教大学・横山壽一教授は、異常な社会保障の解体は社会保障・税一体改革からはじまり、2016年からは経済・財政一体改革に飲み込まれる形で進められてきている。社会保障をビジネスとしてどう活用していくか。一方、財政赤字の原因を社会保障に向け、削減を打ち出している。これは安倍政権の戦争できる国づくりとセットになって進められていると指摘しました。
また、服部メディカル研究所・服部万里子所長は、地域共生型社会とは、介護保険を縮小して地域住民と行政の支援体制を作ることであり、行政の責任放棄にすぎないと批判しました。
閉会挨拶を兼ねての行動提起で、共同代表・尾藤廣喜弁護士は、社会保障制度の充実を求めて幅広い分野の人たちと連携し運動を広げようと力強く呼びかけました。
原告の力強い発言、中身の濃い報告、そして会場からの積極的な発言と、これからの運動の発展に希望の持てる充実した集会となりました。
■日時 2017年6月1日(木)
11:00~12:00 第2回総会
13:20~ 記念集会
■場所 参議院議員会館 講堂
※東京メトロ「国会議事堂前駅」3番出口、有楽町線「永田町駅」1番出口から徒歩5分
■入場無料、事前申し込み不要
■プログラム