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電気、ガス、水道はこれ以上節約の方法がない|当事者の声

福岡哲男(愛媛訴訟口頭意見陳述要旨)

一時、ホームレス状態に

私は、昭和36年生まれの53歳です。松山市で1人暮らしをしております。7年くらい前、私は、働きながら、母親と生活保護を受けながら生活しておりました。

それから1年半くらい後に、収入が上がったために保護を打ち切られましたが、その2ヶ月後に会社が倒産して、失業保険をもらうことになりました。失業保険の最後の給付を受けた時点で、精神的にまいってしまい、家を出ることにしました。

家を出て1ヶ月ほどして、精神的に落ち着いてきたので、家に戻りました。家に戻ってすぐくらいに、母親の体調が悪化し、母親は施設に入所してもらい、私はまた家を出ました。

その際、ホームレス状態になり、松山生健会に声を掛けてもらい、再度生活保護を利用することになりました。

その後、精神状態が悪くなり、自分でもどこに行ったか分からないのですが、行方不明になったようです。石手川の土手に倒れていたらしいのですが、救急で県病院に運ばれたようです。

県病院のお医者さんが、ウエストポーチに入っていた保険証から身元を割り出し、松山市に連絡してくれ、再度生活保護で生活できるようになりました。

栄養バランスが取れず

現在の生活についてですが、衣類、例えば下着や靴下はあまり買うことができません。

栄養バランスのとれた食事は取れません。例えば、病院の指導では、野菜類をたくさん食べてくださいと言われていますが、野菜は高いので、炭水化物しか買うことができません。

周りの子供がいる家庭を見ると、子供はどんどん大きくなるので、大人より衣類をたくさん買わなければなりませんが、満足に買えていないようです。

生活必需品・光熱費など、どんどん上昇している中、生活扶助費が下がることは、全く理解できません。許せません。電気、ガス、水道はこれ以上節約の方法がありません。

こういう生活が、憲法25条でいうところの「健康で文化的」なものではありえません。現状の生活保護制度は、憲法25条に反していることは明らかです。

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