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現在の生活は「死なない程度」の状態|当事者の声

匿名(愛媛訴訟口頭意見陳述要旨)

うつで通院

私は平成19年に、勤務していた会社を退職し、実家のある松山市に広島市から移住してきました。就職活動をしていたものの、折からの精神的な疲労によりうまくいかず、蓄えもなくなっていきました。

その後、実家での親からのプレッシャーに耐えることができなくなり、家を出ることにし、平成21年、現在所属している生健会にたどりつきました。

生活保護を受けるようになり、心療内科の医師の診断で、鬱と診断されました。現在でも定期的に通院し、薬の服用を続けています。治療により、多少の改善はあったものの、現在も通院を続けている状況です。

現在は「死なない程度」の状態

現在の生活は、いわば「死なない程度」の状態です。電気、水道、ガス、電話料金など毎月必ずかかる金額は軒並み値上がりしています。7万円ちょっとの中からそれらの金額を引いた残りで生活しなければなりません。

衣服も数をそろえないと衛生的ではありません。今あるものも、長期の着用でいつダメになるか分からない状況です。新しい服を買うとその分家計を圧迫します。そうなると、食事に影響するので健康を害します。

また、衣服の数が制限されているので、洗濯の回数も多くなります。洗濯や入浴は水道代がかかるので、入浴も制限しなければいけません。この上に着替えの回数が減れば、外出時に不衛生な状態で外出しなければなりません。

今の状態では、生存権の、「社会保障及び公衆衛生の向上及び増進」など全くなされていないのではないでしょうか。

「健康で文化的な生活」とは言えない

また、私自身、健康状態を保つため、外出や息抜きも必要です。部屋の中に閉じこもっていれば、精神的に疲労するばかりです。街に出て行動すれば何をしてもお金がかかります。当然、家計のことを考えてしまい、外出を控えてしまいます。

引き下げ後の保護費で生存権保障がなされているというならば、私たちと同じ生活費で生活してみれば、それが間違っていることが分かると思います。決して、その生活は、「健康で文化的な生活」とは言えないでしょう。

以上のとおり、国は責任を果たしているとは言い難い。さらにそれを締め付ける保護費の減額は是正されるべきです。

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