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第8会総会・交流企画を開催しました

2023.7.18

いのちのとりで裁判全国アクション

7月1日(土)、いのちのとりで裁判全国アクションの第8回総会・交流企画を大阪市で開催しました。会場に86名、オンラインでの参加180名、計266名(全体で26都道府県)の参加で盛り上がりました。

いのちのとりで裁判全国アクション

記念講演は弁護団の重鎮、いのちのとりで裁判全国アクションの共同代表でもある尾藤廣喜弁護士。「いのちのとりで裁判の到達点とめざすべきもの」 訴訟の意義を再確認し、勇気づけられる講演でした。

続いて、直近で勝訴した千葉・静岡、高裁で敗訴となった大阪、次の地裁判決となる広島・三重、次の高裁判決となる愛知、年度内判決が見込まれる東京、と各地から裁判の報告と連帯の挨拶がありました。

いのちのとりで裁判全国アクション

最後に、事務局長である小久保哲郎弁護士から、集会のまとめがありました。 

これまでの裁判の経過と思い出、これからの展望が語られ、私たちの闘いが前に進んでいることを実感しました。エンディングでは「前を向いて歩こう♪」の音楽とともに各地の関連写真を動画で展開し、たたかいが前に進んでいることを全国の仲間で共有しました。

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■いのちのとりで裁判全国アクション第8回総会・交流企画の集会まとめ(要旨)

2023年7月1日
いのちのとりで裁判全国アクション事務局長
小久保 哲郎

4月14日の大阪高裁判決は思いもかけない逆転敗訴で、ショックでした。例えは不適切かもしれませんが、高嶺の花の女性に思いを込めて長文のラブレターを書き続け、相手も気がある、思いは伝わっていると思っていたのに、まったくの勘違いで手ひどくふられたような思いです。でも、ショックの大きさは名古屋地裁判決のときよりだいぶましでした。

ひとつは、この間、名古屋地裁の経験もあり、「裁判所ってそんなとこやわな。権力機関の一翼である以上、完全に心を許したらあかん」ということを学んでいました。僕も大人に近づきました。

もうひとつは、この運動を10年積み重ねてきた成果が確実にあることです。2013年春に最初の基準引下げのあと、尾藤先生が1万件審査請求をすると言い出したときは、内心難しいんじゃないかと思っていました。でも、現実に2か月で1万件になりました。次に1000人の原告と言った時も同様でしたが、できました。

現在では、全国で300人もの弁護士が手弁当で力を尽くしています。そして、原告は「成長」というのは上からな表現かもしれませんが、たくましく変化しています。今日発言された大阪の江田さんは最初は人前に出て話すタイプではなかったけど、最近は力強く声を上げています。京都の森さんもそうです。多くの人たちが生活保護利用者の代表として声をあげ、話もどんどんうまくなっています。

弁護団も寝不足になりながら書面を作っています。相互に厳しく批判的な意見もぶつけ合いながら取り組んでいます。この裁判は勝たなければならないからです。弁護士はプロフェッションとして闘っていますが、私にとって、この裁判はライフワークであり、生きがいでもあります。この運動自体に意味があると思っています。

現在、地裁レベルで11勝10敗です。裁判所に過度な期待は禁物ですが、裁判所に期待するしかないし、期待に応えてくれる裁判所もある。そういう裁判所を増やすために闘っています。三重、沖縄など今後は9つの地裁で判決が続きます。大阪高裁の「借り」を返すため、名古屋高裁では勝訴をとりに行きます。

さらに全国の原告、支援者、弁護団の連携を強めていきましょう。いつかはこの運動が終わるときが来ますが、終わったときに「やってよかった」と皆で思える運動にしたいです。これからもがんばりましょう。

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