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これ以上、削るところがない|当事者の声

松村健彦(大阪訴訟第1回期日意見陳述要旨)

少しばかりのお金も残すことができなくなった

私は現在75歳です。大学卒業後は出版社に勤め、寝屋川市で古本屋を営んでおりました。ところが平成17年、所有者から1か月以内に店を明け渡すように告げられ、突然店とお客を失うことになりました。その後、失ったお客を取り戻せず平成23年、ついにお店を畳み、生活保護を受けることになりました。

友人から「恥を知れ!」などとののしられたりしました。しかし生活保護を受けることで、長年の夢だった古代インド語の研究も大学の図書館でできるようになり、そのことには感謝しています。

保護費切り下げまでは、次の支給まで少しばかりのお金を残すことができていました。しかし、1回目に保護費が下がってからは支給日の前に保護費が尽きるようになり、買いだめしていたラーメン等でしのいでいます。

これ以上、削るところがない

2回目に引き下げられたときは、長年購読していた新聞を止めざるを得なくなりました。生活のためとはいえ、新聞を止めなくてはならなかったのはとても辛かったです。

この4月に3回目の保護費の引き下げがありました。今回減額になる1,120円分はどうやっても浮かせられません。

築約50年の木造アパートは、冬は昼間でも室温が10度前後、寒いときは5度以下になります。それでも、暖房の類は一切使わず、厚着をして毛布2枚にくるまってしのぎました。冬は週1回の銭湯、夏は淀川の支流で行水をして節約しています。もう、これ以上どこも削るところがありません。

電化製品が壊れたときのために少しずつでもお金を貯めておきたいのです。いま冷蔵庫が壊れたら、今の生活は維持できなくなってしまいます。

利用者も1人の生活者

今回、私が提訴しようと思ったのは、政府が税金の使い道を決めるときに一番声を上げにくいところから削ろうとしているように思え、何とか声を上げる必要があると感じたからです。

生活保護利用者も1人の生活者です。裁判所には、生活保護利用者の声に耳を傾けて正しい判断をしていただきたいと思います。

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