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生活保護基準引き下げ、何が問題?

国は、2013年4月から3年間かけて、生活扶助基準(生活保護基準のうち生活費部分)を平均6.5%、最大10%(年間削減額670億円)引き下げました。

いのちのとりで裁判で原告は、この引き下げが違憲・違法であると争っていますが、何が問題なのでしょうか?

裁判での主張の要点を論点ごとにわかりやすくまとめました。地域での学習会や議員やマスコミへの説明の際にご活用ください。


違法性の判断基準について

生活保護基準は厚生労働大臣が定めるものとされています(生活保護法8条)。国は、何が「健康で文化的な最低限度の生活」であるかは厚生労働大臣の合目的的裁量に委ねられている(≒自由にどのように決めてもいい)と主張していますが、そんなことはありません。生活保護法はさまざまな観点から大臣の裁量に限定を加えています。

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「ゆがみ調整」の問題点

国は、670億円の削減額のうち90億円は「ゆがみ調整」によるものと主張しています。年齢別・世帯人員別・地域別に所得下位10%層の消費実態と生活扶助基準を比べて、その間の「ゆがみ」を是正したというのです。

これは、社会保障審議会生活保護基準部会における検証を一応踏まえたものですが、下位10%と比較するという手法そのものに問題があるだけでなく、基準部会の数値を政府が無断で2分の1にするなど手続にも大きな問題があります。

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「デフレ調整」の問題点

国は、670億円の削減額のうち580億円は「デフレ調整」によるものと主張しています。これは平成20年から23年にかけて「物価」が4.78%下落したのに合わせて生活扶助基準を下げたというものです。

しかし、これは生活保護基準部会の検証を一切経ずに、厚生労働省が独断で「生活扶助相当CPI(消費者物価指数)」という全く独自の計算方式をつくりだして行ったもので、手続も内容も言語道断です。

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「生活扶助相当CPI」については、ページ「保護費引き下げのウラに物価偽装」もご覧ください。


2018年度生活扶助基準見直しの問題点

いのちのとりで裁判が全国で争われているさなか、国は、2018年10月から3年間かけて、さらに生活扶助基準を平均1.8%、最大5%(削減年額160億円)引き下げることを決めました。

所得下位10%層の消費実態に生活扶助基準を合わせるやり方には大きな問題があります。また、3歳未満の児童養育加算、母子加算の削減や学習支援費の実費支給化など、子どもの貧困対策に逆行する削減もされようとしています。

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