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高齢の母の世話も、人付き合いもできない|当事者の声

上野眞治さん(第15回期日意見陳述要旨)

私は、昭和29年4月大阪市大正区で生まれ、現在63歳です。高校卒業後建設現場で働いていましたが、26歳の頃突然高い場所に恐怖を感じるようになり、仕事を続けられなくなりました。

千葉の京葉道路のパーキングエリアで働いていたとき、突然めまいに襲われました。目がぐるぐると回って平衡感覚がなくなり起き上がれなくなったのです。原因が分からず、治療もうまくいかず、退職せざるをえませんでした。

その後もめまいは収まらず貯蓄も底をつき、親族のいる大阪に戻り平成25年6月、生活保護の利用を開始しました。めまいの原因はわからず、今もめまいで起き上がれないときがあります。また糖尿病や網膜剥離にもなりました。

引き下げ後食費を節約していますが、医者から糖質制限、塩分制限、タンパク質制限を受けているため節約には限界があり、他のところを削るしかありません。新聞をやめ、かわいがっていた姪っ子の結婚式にも祝儀が出せず欠席せざるを得ませんでした。

枚方のケアハウスにいる95歳の母に月4回は行って世話をしていましたが、往復1700円の交通費が出せずケアハウスに行くのを2回に減らし、お金がないときは自転車で片道2時間以上もかけて行くこともあり、高齢の母の世話も満足にできなくなりました。

また昨年の夏、扇風機で電気代を節約していたら熱中症になってしまいました。外に出たらお金を使ってしまうため、家の中で生活をするようになり、友人とのつきあい自体を控えるようになりました。生活が内向きになってしまうのは非常につらいです。

憲法第25条に根拠を持つ生活保護基準を、いい加減な物価計算に基づいて引き下げることは許されないと思います。食費や光熱費を削り、外出や人付き合いを控えるなど生活の質が著しく低下し、生活が内向きにならざるを得ません。これでは日常生活の自立、社会生活の自立など自己決定をなしうる状態にはほど遠いのではないかと思います。

国は住宅扶助や冬期加算を引き下げ、さらに来年度予算で保護基準の大幅引き下げを狙い、医療費の自己負担導入も検討していると聞いています。

このような引き下げをする国に対し私は、「もう限界を超えた。命を奪うのか。弱い者いじめをするのか」と声を大にして叫びたいです。

裁判所には、私たち生活保護利用者の現状を知っていただき、今回の引き下げが本当に正しかったのか公正な判断をしていただきたいと思います。

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