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Q29 パーシェ方式だと誤差はいつも大きいのですか?

そんなことはありません。2010年が比較年である場合だけが誤差が目立って大きくなるというのが真相です。

それを示す決定的なデータを総務省統計局が示しています。「パーシェ・チェック」という計算作業の結果の数字です。

統計局はいつも各種のCPIをラスパイレス方式で計算しています。基準時点は2000年、2005年、2010年…といった具合に5年置きの設定です。2006年~2010年は、2005年を基準年、期間内の各年を比較年としてラスパイレス方式で計算します。

2011年になると、2010年の家計調査をもとに2010年基準の支出額ウエイトが設定できます。すると、2010年を比較年にしたパーシェ方式の計算もできるようになります。このような5年に1度の基準年見直しの際に行うのがパーシェ・チェックです。

2005年~2010年のCPI変化率をラスパイレス方式、パーシェ方式の両方で計算してみるわけです。2000年~2005年、2010年~2015年といった期間についてもパーシェ・チェックは当然できます。

統計局が示した計算結果が次の表です。パーシェ・チェックは「持ち家の帰属家賃を除く総合指数」というCPIで計算します。

いのちのとりで裁判全国アクション

パーシェ方式とラスパイレス方式との計算値の差は、2005年~2010年だけが突出して大きくなっています。

その原因を実際に計算してみて確かめてみました。100万円ベースの買い物かごの形で計算してまとめたのが次の表です。

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厚労省方式(実質的にはパーシェ方式)では、デジタル家電5品目の影響があまりに大きいので驚かれるでしょう。買い物かご合計代金の減少額のほとんどが、この5品目の代金減少によるものです。

デジタル家電各品目の価格指数がこの期間はずっと激落していた上にテレビが2010年に爆発的に売れた。そうした特殊事情が原因になっています。

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